てれじょんのメモ帳

twitter(@television_met)に書ききれないことを投稿します。

気象予報士になった話

これは何

 おはこんばんにちは。てれじょんです。適当に初めたブログですが、やはり運用は適当で全く記事を投稿していないのが遺憾です。日々天気図を書いていて気になった点とか、勉強しててわかったこととか、ぼちぼち気が向いたら書いていこうと思います。

 というわけで今回は気が向いたので気象予報士になった話をしていこうと思います。高校時代に天気図を書いていた頃はあまり気象予報士には興味がなかったのですが、3年生の2月頃に高校の後輩が気象予報士試験を受けた話を聞いてちょっと興味が湧きました。大学に入って半年で取得するのは厳しいと思ったので1年間で勉強すればいいかな~と考えていたわけですが、その1年間にやったこととかを書きます。

 

 

 

やったこと(大まかに)

 大体以下に掲げるような本を読んだりノートにまとめたりしました。関連法規を覚えるのがひたすらしんどかったです。数回本を読んだだけじゃ全然頭に入らなかったので2回くらい写経しました(宗教か?)。二度とやりたくないです。

 本を読んだあとは過去問と模擬問題をときました。気象業務支援センターのwebサイトには過去数回分の試験問題と模範解答が載ってあるのでそれを活用しました。

 後は天気図を書きました。正確には書いてました。10月くらいまでは多分書いてたと思うんですけど、競技プログラミングのモチベが試験のモチベを上回っていた時期があったのでそれ以降はあまり書いていなかったです(不敬罪)。書け。

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図1.写経の様子

 

試験当日のこと

 ここはほとんど日記みたいなもので本質では無いので興味がなければ読み飛ばしてもらって大丈夫です。

 試験会場に9時前くらいまでには到着しなきゃいけなかったので30年ぶりに6時台に起床し、京阪電車に飛び乗って戦地へ赴きました。試験のことは数ヶ月前に1回しか話してなかったはずなのに、父親からLINEが来ていて嬉しくなった記憶があります。

  学科一般知識は確実に13問は合ってるという自信があったので、この辺のツイートにはまだ余裕がありますね。ちなみにgakkaakaさんは宇宙No.1DJであることで知られています。

 事件は学科専門知識で起きます。

 

  この辺から余裕がなくなってきましたね(他人事)。

 

  これは見たことのない物体が出てきて泣いている様子です。シーロメーターなんてどの本に書いてるんですか。

 

 大学入試の二次試験でもお世話になった画像ですね。これを貼ると合格する傾向にあるようです。(サンプル数:2)

 

  八つ当たりを始めていますね。人間余裕がなくなると本性現すのは本当らしいです。

 最悪なことにこの日の翌日から大学のテスト期間が始まり、しかも翌日は4コマテストが入っていて完全に発狂していました。大阪のジュンク堂で恋する小惑星のコミックを購入してそのままノコノコ帰りました。恋アスは良いぞ。ぼくはもっと七海悠*1が見たい。帰りの電車で国歌であるところの三森すずこさんのアレコレを聞いていたら声のデカいおっさんが乗ってきてブチ切れました。

 

 

使った参考書

 一般気象学 第2版補訂版 (小倉 義光)

 これは言うまでもないですね。気象を志した人間なら必ず通る本だと思います。気象学とは何たるかということが読みやすく書かれています。最初にこの本を一通り読みました(B1春くらい)。試験的には学科試験一般知識に概ね対応することがとても詳しく書かれていて、力学と理論化学の知識が高校卒業程度にあれば十分読めると思います。学科専門知識や実技試験の基礎となるような概念や現象が多く取り扱われているので、まずはじめにこの本の内容を頭に入れると良いと思います。

 

 

 

らくらく突破気象予報士かんたん合格テキストシリーズ

 ものすごいタイトルですよねコレ。合格率5%程度の試験を「らくらく」「かんたん」突破と言い張る勇気にはあっぱれの一言です。まあそれはさておきとして、内容はよくまとまっていてわかりやすかったです。学科一般知識・専門知識・実技試験で3つに別れているのですが、私は3つとも使いました。学科一般知識編を9月~10月くらいに読んで(遅くないですか?)、専門知識は10~11月、実技を12~1月上旬に読みました。実技編にあんまり時間が割けなかったのが遺憾ですね。

 おそらく一般の方でも読めるように書かれているので、難解な数式や計算はほとんど出てこなかったです。出できたところで読み飛ばして差し支えないようなものでした。逆に大学で物理とか勉強した人は物足りなく感じるかもしれません。(ベクトル場のdivやrotの説明、渦度や相当温位の定義が微妙だった)

 ただ、書かれている情報が少し古いのに注意しなきゃいけないです。具体的に言うと、学科専門知識の降水短時間予報、数値計算モデルのスペック(空間解像度や計算頻度)などの細かい数字が最新のものではなかったです。これらの数字は技術の進歩と共に数年単位でコロコロ変わるので、試験1ヶ月前くらいにまとめて気象庁webサイトで確認するといいと思います。詳しく載ってます。(こことか→https://www.jma.go.jp/jma/menu/menuknowledge.html)

 

 

 

 改訂新版 気象予報のための天気図のみかた(下山 紀夫)

 やったというよりは読んだ本ですね。高層天気図を読み始めた頃に一度ざっと読んで、それ以降は辞書のように使ってました。すべての高層天気図を読めるようになるのは良いんですが、試験には限られた種類の天気図しか出てこないので、試験対策の観点からは大学の図書館で借りて読む程度で大丈夫だと思います。ちなみに他の本よりはお高めです。(私は高校の時フォトコンテストで入賞した際頂いた図書カードで購入しました。その節はありがとうございました。)

 

 

 

本番前の腕だめし 気象予報士模擬試験問題(新田 尚)

  試験2週間前くらいに丸善で衝動買いしました。実技試験の過去問を2回分くらいしかやってなかったのに。過去の古い情報を元に作られてるのでこれをやるくらいだったら過去問を解いてたほうが良いと思います。あと実技の前線解析の問題が訳わからなくてモヤモヤした記憶があります。今問題を見てもあまり納得していません。

 

 

 

他にやったこと

天気図を書く

 部活の都合上高1の頃から書いてました。累計で1000枚くらいは書いたと思います。多分。少なくとも500枚は書きました。地上天気図は今後の天気を予測する上で重要な情報が沢山入っていますし、等圧線の作図の問題も出たりするので試験を受けようと思ってる人は一度は書いたほうが良いと思います。そんなに難しいものでは無いので、30枚も書けばまともに書けるようになります。でもまあ試験対策って観点からするとそれ以上書く必要はないと思います。ジェット軸や前線の解析など、他にも作図問題のパターンはあるので。

 ただ天気図を書くだけでなく、高層天気図や予想天気図、アメダス実況データや気象衛星画像も組み合わせて、自分なりに今後の天気がどうなるか考えたりもしました。考えた後は気象庁のwebサイトで「天気概況」を読んで答え合わせをしました。結構力になったと思います。

  このブログでも気が向いたら「天気図の書き方」みたいなページを作ろうかなと思っています。いつになるかは分かりませんが絶対書きます。遅くとも大学卒業までには。*2あわよくば本にしたいな。コミケでも頒布してみたい。

過去問演習

 気象業務支援センターのwebページで過去10回5年分が公開されています。(ここ→http://www.jmbsc.or.jp/jp/examination/examination-7.html) 本で一通り知識をつけたら過去問でアウトプットしつつ知識を増強するのが良いと思います。私は学科一般・専門はちゃんと10回分やりました。実技試験は2回分しかやらなかったです(その程度の対策で受験したんですか?)。今思ってももう少し実技対策はしておいたほうが良かったなと思います。

 実技試験は解答欄を書いたり、問題用紙に直接前線や地上低気圧中心を書いたりするので印刷して解くのが良いと思います。用紙サイズはA4です。問題用紙とは別にトレーシングペーパーが1枚ついてきて、主に前線やジェット軸の解析に使用します。

 

宇宙よりも遠い場所の視聴

 !?!?!?!??!???今、《《《《宇宙よりも場所》》》》の話、しましたよね?????????(しました。)

ソレソレソレソレそれそれ!!!!!!!うんうんうんうん。

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図2.白石結月、お前が好きだ______。(画像は公式サイトより)

宇宙よりも遠い場所』(そらよりもとおいばしょ、A Place Further than the Universe)はマッドハウス制作による日本テレビアニメ作品[1]。略称は『よりもい』。2018年1月から3月まで、AT-XTOKYO MXほかにて放送された[2]

________Wikipediaより

  高校山岳部での2年間を過ごし、やや気象に興味が湧いてきていた自分を完全に地学の沼に沈めた作品であり、私の受験期を支えた作品であり、人生であり、宇宙でもあります。アニメなのにニューヨーク・タイムズの「ベストTV 2018 インターナショナル部門」受賞く品でもあります。(他人の評価なんて基本的にはどうでもいいですけど、これはすごいことだと思います。)これを見てなかったら私は多分大学にはいなかったでしょうし、居たとしても物理系に行っていたと思います。人生のモチベが下がり気味になってきた時や心の隙間に闇がキュッ*3な時に見るとモリモリモリモリモリモリモリモリモリモリとモチベが湧いてくるため、最近は薬局でも処方されるケースが増えてきているらしいです。これを見ると気象予報士試験も合格できます。逆に言えば見なければ多分落ちます。(ほんまか?)まず良いから黙って見てくれ。話はそれから。過去53回あった気象予報士試験では111回出題されたことがあります。*4

 

 

さいごに

 試験前までやったことを書きました。合格後は気象庁サイトで公開されている「総観気象学 基礎・応用編」「図解説中小規模気象学」(ここです→http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/expert/index.html)とか、小倉義光さんの「総観気象学入門」とか、Jonathan E. Martinさんの「大気力学の基礎(原文:Mid-Latitude Atmospheric Dynamics)」とかでスキルアップすればいいと思います。私もスキルアップしたいです。大学卒業する頃には自宅で数値予報できるくらいにはなっていたいです(正気ですか?)

 

 

 色々言いましたが、結局これから受験したいと思っている人は、本を読んで、過去問を解いて、宇宙よりも場所を見れば合格できると思います。いちばん大事なのが宇宙よりも遠い場所の視聴です。今日はここだけ覚えて帰ってください。マジで。そして既に見たよって人。お前はガチで偉い。

 

 

 

*1:星咲高校地学部1年生の子。気象に興味があるらしい。キミも気象予報士試験を受けてみないか______?

*2:自分が卒業できる前提で話をしています。

*3:https://www.youtube.com/watch?v=eOpzVfJKwE0

*4:小淵沢報瀬さんの話しましたよね???????